ランニングに関わる考察 - 生涯スポーツを考察する2〜スポーツとの出会い、触れ方、体験〜
note:https://note.com/nkamiya/n/ne5fc1bb4ac71


中学高校でもそうですが、この段階で「体育」の意識、心身を鍛えることにばかり着目した取り組み、
活動はその運動やスポーツ、文化活動に嫌な思い出、苦手意識を作り出すことも大いに考えられます。

そうではなくてどんな人でも生涯にわたり身体活動に、文化活動に親しめるようにする為にもこの時期の触れ方、
体験の仕方を厳しくするのではなく、楽しめるように工夫し、広く豊富に体験できるような仕組みや場つくり、大人の意識を持つことが大切だと思います。



競技スポーツと生涯スポーツを融合させた若い競技者育成モデルの普及に向けた課題:北米における身体リテラシーの普及状況に着目して 早乙女誉

「身体リテラシー」という言葉が出てきますが皆さんは聞いたことがありますか??
「生涯を通じて運動・スポーツを楽しむための身体的・心理的な素養」

生涯スポーツという言葉が着実に浸透してきていると思いますが、
その生涯のうちどのタイミングが最もその後に影響を与えるかというと・・・
12 歳頃までにこの身体リテラシーを高めることが,その後の人生において競技力を高めたり,生涯スポーツを楽しんだりするうえで極めて重要

ゴールデンエイジという言い方をしますが、この年齢くらいまでにどれくらいの経験を、
触れ方をするかは大きな意味と影響を及ぼします。

これはスポーツだけではなく、他の文化活動や学びも同じですよね。

もちろんこれはそれ以降に、特に大人になってスポーツや文化、一念発起して勉強することが無駄という訳ではありません。
あくまで12歳までの伸び率や影響度が大きいですよ、という研究の紹介になります。

そしてアスリートやクリエイターとしての才能、勝負をする人だけに限らず、
どんな人でもそれまでの体験や触れてきた経験は大きな意味を持つと思います。
個人の年齢よりも発育発達段階に合わせて 7 つのステージ(図 1)を設定
強調しておきたいのは,身体リテラシーの向上は若い競技者の競技力を高めることだけを目的にしているのではなく,全てのカナダ国民が生涯を通じて健康で活動的な生活を送るために欠かせない素養だと想定している点
日頃の身体活動量や運動スキル,知識すべてが子どもの健康に肯定的な影響を与えるため,フィットネステストの結果(すなわち「体力」)だけではなく,もっと多面的な指標で成績や成果を評価すべきであると主張

ものすごい才能を発揮する為に12歳までに取り組む、活動することも大きな意味を持ちますが、
多くの人にとってもその後の娯楽や楽しみ、運動習慣の構築やスポーツなどを通じた人との繋がり、
身体への意識や理解を構築していく為にも12歳までの体験を大切にしたいですよね。

周りの大人、学校での体育などのあり方、地域などの環境や文化醸成。
これから更によきものにする為に考察し、活動することが大切だと考えます。


地域スポーツ活動に対するスポーツマネジメント研究の再検討
スポーツマネジメントの最も基本的な視点として,畑(2017)は,図1のようなスポーツの「普及・振興」,「教育」,「ビジネス」の3つの目的と目標を取り上げている.

スポーツマネジメントと聞くと「ビジネス」方向で考える人、イメージする人も多いと思います。
それは確かに間違えていないし、まだまだスポーツ分野はビジネスとして取り組む必要が大きくあるのは確かです。

ですが、なんの為にマネジメントするか、スポーツに何が出来るかを考えた時には
「生涯スポーツ」を実現する、環境や文化を提供することが考えられます。

全ての人にスポーツがある社会を実現する。
人生に、生活に、地域に、身近にスポーツがある。
健康的な面で寄与する。そういった目標があります。



現実にずっと以前からスポーツ現場、地域活動は行われています。
学校体育や部活もそうですね。ただまだまだ体系化されている、
実際に理想を実現する為にどうするかの道筋は模索している最中と言えると思います。

もちろんどんなビジネスも、行き方も正解はないですし、
一律に当てはまることはないですが、スポーツにおいては本当にこれからという感じがします。

表1 地域スポーツを対象としたこれまでの研究動向

というのがあるのでこちらはぜひチェックしておくと良いかもしれません。
後ろにある論文や文献のリストも大いに参考になると思います。